芝生の手入れはどうする?年間の手入れスケジュールをご紹介

2022年4月21日

自宅の庭を美しく見せてくれる芝生。芝生には「暖地型芝」「寒地型芝」の2種類があり、それぞれで季節ごとの手入れ方法が異なります。健康な芝生を保つためには、それぞれの芝生の特徴と季節によって異なる手入れ方法を知っておかなければいけません。

今回は、芝生の種類や基本の手入れ方法を詳しく解説していきます。年間の手入れスケジュールも紹介しますので、季節ごとの手入れ方法を知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。


芝生の種類と手入れポイント

芝生は、「暖地型芝」「寒地型芝」の大きく2種類に分類されます。それぞれで生育の特徴や手入れのポイントが異なるため、自宅の芝生がどちらの種類なのかをチェックしておきましょう。


暖地型芝

暖地型芝は暑さに強いのが特徴。25〜35℃の気温を好み、夏場で最も旺盛に成長することから「夏型芝」「夏芝」とも呼ばれます。

気温が低くなるにつれ生育が止まり、冬には地上部の葉が茶色く枯れてしまいますが、枯死したわけではないので安心してください。春になると新芽を出し、生育が再開されます。 暖地型芝の多くを占めるのは、「日本芝」と呼ばれる明治時代よりも前から日本に自生していた芝です。

代表的な日本芝として、「高麗芝」や「野芝」などが挙げられるでしょう。また、明治時代よりも後にアメリカ・ヨーロッパから日本へ導入された「西洋芝」と呼ばれる芝もいくつか存在します。


手入れのポイント

初夏から夏にかけては暖地型芝における生育の最盛期であり、週に1回以上刈り込みが必要です。ただし、10月になって涼しくなってくると刈り込みの必要はなくなるでしょう。特に、日本芝であれば西洋芝と比べて葉の伸びが少ないため、刈り込みは月1回ほどで済みます。

なお、冬の休眠期に入るとほとんど手入れの必要がありません。土壌の凍結で浮き上がってきた芝を転圧して均一な状態にしたり、除草をしたりする程度でしょう。


寒地型芝

寒地型芝は、その名の通り寒冷地での生育に適している芝です。鮮緑色の葉が特徴的で、低温に強い性質を持っています。

冬でも枯れることなく緑色の葉を保つことから「常緑型芝」「冬芝」と呼ばれ、寒い時期でも緑の芝生を楽しめるでしょう。一方暑さには弱く、温暖な地域では夏場に衰え枯死することもあるので注意しなければいけません。生育の適温は15〜25℃で、春と秋の時期では旺盛に育ちます。

なお、寒地型芝を占めるのは西洋芝のみであり、人によっては寒地芝を西洋芝と呼ぶこともあるようです。代表的な寒地型芝には、「ベントグラス類」「フェスク類」「ライグラス類」「ブルーグラス類」などがあります。


手入れのポイント

氷点下ほど冷える地域では、寒さに強い寒地型芝も葉の色が鮮やかな緑から淡い色に落ちてしまいます。綺麗な鮮緑色を保ちたいのであれば、夜間に保温シートをかけるのがおすすめでしょう。

また、夏場は管理作業を怠ると枯死の危険があります。刈り込みは週に2回以上となり、水やりや施肥の回数も増えるので注意してください。日光が強く風もそこまで拭いていないというときは、遮光シートで日差しを弱めるといいでしょう。地温の上昇を防ぎ、芝生へのダメージを抑えられます。


暖地型芝と寒地型芝の特徴まとめ

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芝生の手入れ方法

芝生の基本的な手入れとして、「刈り込み」「水やり」「施肥」「エアレーション」「目土入れ」「雑草取り」の6つが挙げられます。それぞれどのような方法で行うのか、以下で確認していきましょう。


刈り込み

作業時期:4〜11月

必要な道具:芝刈り機・ハサミ・電動バリカン

伸びた葉を刈り取る刈り込みは、美しい芝生を作るために欠かせない重要な作業です。葉を適切に刈り取ることで、きめ細かい芝生が完成するでしょう。

ただし、葉のほとんどを刈り取らないように注意してください。葉を軸の部分から刈り取ってしまうと、芝生が再生できずに死んでしまいます。芝生を刈り込む高さ(刈り高)は「芝生の高さの2/3」までで抑えるようにしましょう。

なお、花壇内や玄関アプローチの一部など、狭い面積の芝生やエッジの部分はハサミや電動バリカンで行うのがおすすめです。芝生の面積が広ければ芝刈り機で行うのが効率的でしょう。


芝刈り機選びのポイント

芝刈り機には、回転巻き式刃である「リール式」とプロペラ式回転刃である「ロータリー式」の2種類があります。また、リール式の中でもさらに手押しタイプ(手動)と電動タイプに分かれます。 広い面積の芝生をパワフルに刈るなら、ロータリー式がおすすめでしょう。

それほど面積が広くない場合や、外観重視で丁寧に芝刈りを行うにはリール式が便利です。ただし、電動タイプの芝刈り機は効率よく作業できるものの、音が出るため使用する時間帯には注意してください。


水やり

作業時期:暖地型芝は4〜9月、寒地型芝は通年

必要な道具:じょうろ・ホース・スプリンクラー

水やりのやり方次第で植物の育ち具合は大きく変わってきます。芝は過度な湿気を苦手とするので、水やりは適切な量とタイミングで行うようにしましょう。

散水は芝生全体、かつ下の土壌までよく染み込むように行うことがポイントです。 ただし、頻繁な水やりや水やりの量が多すぎるのはNG。根元が腐ってしまったり、病気が発生する原因になってしまったりするので気をつけましょう。

また、暖地型芝と寒地型芝でも水やりの仕方はやや変わるため注意してください。暖地型芝は乾燥に強く、そこまで水やりをする必要はありません。葉が縮んで尖ってきたら行うようにするといいでしょう。一方、寒地型芝は乾燥に弱く、日照りが続くような時期はこまめに水やりを行う必要があります。


施肥

作業時期:2〜11月

必要な道具:バケツ・肥料

美しい芝生を保つには、十分な肥料が欠かせません。刈り込みのたびに芝生は葉の養分が失われてしまうため、刈り込みによって失われた養分を肥料で補う必要があります。

ただし、施肥のしすぎには注意するようにしましょう。芝生に肥料を与えすぎるとかえって弱くなり、病害虫に侵されやすくなってしまうのです。肥料の与えすぎによって芝生が傷んで枯れてしまうことは「肥料焼け」と呼ばれます。


肥料の種類

肥料には、粒状の化成肥料と液体肥料の2種類があります。普段芝生に使う肥料でおすすめなのは粒状の化成肥料です。粒が小さいものほど芝生の奥深くまで届きやすく、肥料のムラも少なくなるでしょう。

全体に行き届くよう均一にまき、粒状の化成肥料を散布した後はしっかり水やりをするようにしてください。ただし、芝生の元気がないときなど、即効性を求める場合はすぐに効果を実感できる液体肥料がおすすめです。

また、寒地型芝は夏になると抵抗力の低下によって肥料焼けを起こしやすくなります。そのため、水で薄めた液体肥料をこまめに少量ずつ与えるようにしてください。


エアレーション

作業時期:2〜3月

必要な道具:ローンスパイク・ローンパンチ

エアレーションとは、芝生に穴を開ける作業のこと。芝生はそのままにしておくと地下の茎や根が張り詰まってしまい、水はけや通気性が悪化します。芝生の生育環境をよくするためには、芝生に穴を開けて空気や水が行き届くようにしなければいけません。エアレーションで穴を開け新たに土を入れる目土入れを行うと、生育環境がリフレッシュされ芝生は元気を取り戻します。

特に、人通りが多く地面が踏み固められやすいような場所は重点的にエアレーションを行うようにしましょう。穴の深さと間隔は5〜10cm程度が適切です。ただし、地面が固まっている場合や、芝生がかなり弱ってしまっている場合は間隔をもう少し狭めると良いでしょう。


道具選びのポイント

エアレーションで穴を開けるのに必要な道具は、主に「ローンスパイク」「ローンパンチ」の2種類です。ローンスパイクは先端が尖った形となっており、根を断ち切るのに適しています。

一方、ローンパンチは先端にいくつかのパイプがついており、地面へ差し込むことで一気に土や根をかき出すことが可能です。 ローンスパイクでも穴を開けることはできるものの、土を抜き出すことはできません。十分にエアレーションを行うには、土をかき出せるローンパンチがおすすめでしょう。

ただし、ローンパンチだと抜いた土が芝生の上に出てきてしまい、その土を回収するという手間がかかります。あまり人が踏み歩かないような場所のエアレーションであれば、ローンスパイクでも問題ありません。


目土入れ

作業時期:2〜3月

必要な道具:目土・熊手・トンボ

エアレーションを行なった時期や春の萌芽直前の時期において、芝の間に細かい土を入れていく作業を「目土入れ」と言います。目土入れによって表面の凸凹がなくなり、きめの細かい芝生に成長させられるのです。

目土を行う前は「サッチ」と呼ばれる枯れた芝を熊手で取っておくと、より平らで美しい芝生に仕上がります。目土の厚みは2〜4mmくらいにするといいでしょう。目土を入れた後はトンボを使って目土を広げるようにならすと、綺麗に仕上がります。目土はあまり厚くなりすぎないようにし、芝の葉が見える程度まですりこむのがポイントです。


目土の種類

目土入れで使う目土には、肥料や活力剤が入ったものもあります。目土入れを行うと同時に芝生に元気を与えたいときは、養分の含まれた目土を使うと便利でしょう。 ただし、芝生によって合う目土と合わない目土があります。新しい目土を使用するときは、一度狭い面積で試してから使うようにしてください。


雑草取り

作業時期:通年

必要な道具:軍手・雑草フォーク

雑草が生えているのに気づいたら、できるだけこまめに取るようにしましょう。綺麗な芝生ほど雑草は目立つものです。基本的に雑草は手作業で抜いていくため、雑草が増えた後に雑草取りを行うのはなかなか大変。放置していると雑草は年々増えていくことになるので、定期的に雑草取りを行うようにしてください。手で抜くほか、雑草取り用のフォークを使うと作業しやすいでしょう。

また、除草剤はあまりおすすめできません。特に寒地型芝だと除草剤を使用できる種類が少なく、除草剤の濃度や使い方を間違えると薬害が出ることもあります。手間はかかりますが、一般的な家庭の芝生であれば雑草取りは手作業で行うようにしましょう。


年間の手入れスケジュール

ここからは、暖地型芝・寒地型芝ごとで異なる年間の手入れスケジュールを見ていきましょう。


1月

寒さが厳しく、1月下旬には1年の中でも最も寒い時期となります。暖地型芝は休眠し、寒地型芝も生育を休止している時期です。暖地型芝は地上の葉が枯れてしまいますが、地表や地中を這う匍匐茎(ほふくくき)、そこについた芽は生きて冬を越します。

一方、寒地型芝はところどころくすんだ色になる葉もありますが、きれいな緑色を保った状態で冬を越すでしょう。夜間に保温シートをかけておくと、葉の色が悪くなるのを防げます。 1月は特に大掛かりな手入れを行うことはなく、状況を見て雑草取りや乾燥対策などを行うようにしてください。刈り込みや施肥などを行う必要はありません。


2月

1月に引き続き、2月も暖地型芝・寒地型芝ともに生育は止まっているので、特に必要な手入れはありません。雑草が生えていたら、繁茂しないうちに取り除くようにしましょう。 なお、3月に入って気温が上昇してからは芝生の生育がスタートします。芝生の生育が始まると刈り込みを行うようになるため、今のうちに芝刈り機のメンテナンスを済ませるようにしてください。

また、温暖地や寒冷地では、寒い時期に土壌が凍ることで芝生の表面が盛り上がることがあります。すると芝生の根の部分が切れてしまい、春の芽生えが悪くなってしまうことも。霜が溶けてから、転圧を行なって芝生表面を滑らかにするようにしてください。


3月

まだ寒い日が続くものの、暖かい日差しが出る日も増えて春の訪れが感じられる時期です。暖地型芝の萌芽は下旬ごろから、寒地型芝は徐々に鮮やかな緑色を取り戻していきます。暖地型芝も、来月からは芝生が緑色になるでしょう。

また、芝生たちの生育が始まるとともに、雑草の種の発芽もこの時期から始まります。暖地型芝、寒地型芝ともに雑草が生えやすいので、早めに雑草取りを行うようにしてください。


4月

4月には一気に暖かくなって春本番となり、暖地型芝の萌芽も一斉に始まります。枯れていた葉の間から、新芽が顔を出しているのが見えますよ。暖地型芝は、4月の間に1ヶ月ほどかけて緑色の芝生へ生まれ変わっていきます。

また、寒地型芝の生育はこの時期から旺盛になっていくでしょう。施肥を行い、刈り込みの頻度もどんどん増えていきます。 3月同様、暖地型芝、寒地型芝ともに雑草取りを早めに行うようにしてください。


5月

天候が安定して夏を想像させるような陽気となってきます。暖地型芝もいよいよ本格的な刈り込みが始まるでしょう。寒地型芝は、引き続き頻繁な刈り込みを行います。 なお、この時期になると病原虫や雑草対策を本格的に行わなければいけません。

特に暖地型芝の場合、葉に淡黄色の斑点ができる「さび病」が発生することもあります。さび病によって葉が枯れることはありませんが、定期的な刈り込みで芝の蒸れを防ぐようにしましょう。予防的に殺虫剤・殺菌剤を散布することも有効です。


6月

中旬ごろになると梅雨入りし、高温多湿の気候となって特に寒地型芝は病害虫が発生しやすくなります。日々観察を続けて、6月中には1回殺菌剤と殺虫剤を散布しておくようにするといいでしょう。

特に「葉腐病」「ダラースポット病」が発病しやすく、これらに効果のある薬剤をまいておくのがおすすめです。気温が高くなる日中は避けて、使用説明書を読んで使用するようにしてください。 また、キノコが顔を出すこともありますが、芝生の生育には特に影響ありません。


7月

中旬ごろには梅雨が明け、いよいよ夏本番の暑さを迎えることとなります。暖地型芝は気温が高いほど生育旺盛となり、この時期に基本の手入れをしっかり行うことで来年の管理が楽になるでしょう。

寒地型芝は暑さで抵抗力が落ちやすいので、早めに病害虫の対策をとることが大切です。発病が確認できた後だけでなく、発病前に予防で薬剤を散布しておくのがおすすめ。また、夏バテを少しでも緩和できるように十分水やりを行うようにしてください。


8月

1年の中で最も気温が高くなる時期で、特に寒地型芝にとっては過酷な月となります。いずれの手入れも慎重に行うようにしなければいけません。 一方、暖地型芝は生育最盛期となるでしょう。引き続き刈り込みを頻繁に行なっていきます。

また、寒地型芝だけでなく暖地型芝も乾燥して水分不足になることがあるため、水やりは定期的に行うようにしてください。病害虫の発生にも引き続き注意して、幼虫を発見した場合はすぐに殺虫剤を散布するようにします。


9月

厳しい暑さも和らぎ、寒地型芝は少しずつ元気を取り戻していきます。病原虫に苦しんでいた芝生も、涼しさが増すにつれて回復していくでしょう。

その一方、気温が低くなるにつれて暖地型芝はだんだん生育が停滞していってしまいます。上旬は8月同様にぐんぐん生育するものの、下旬になると生育は低下していくでしょう。手入れの回数は8月よりも少なめになります。


10月

気持ちの良い秋晴れが訪れ、天気は安定していますが夜は冷え込むことも多くなってきます。暖地型芝は生育がさらに落ち込み、少しずつ冬を越すための準備へ入ることになるでしょう。

一方、寒地型芝は生育の最盛期であり、刈り込みや施肥を十分に行います。また、気温が低くなっても病害虫対策はしっかり行うようにしてください。できれば1回は殺菌剤や殺虫剤をまくようにしましょう。


11月

立冬を迎えて、秋から冬へ移行する季節です。徐々に寒さが強まって、気温が一段と低くなるでしょう。寒地型芝は少し生育が落ち着いてきて、暖地型芝は休眠の体制に入ります。


12月

本格的な冬の季節が到来します。暖地型芝の色は少しずつ枯れ葉色へ移り始めるでしょう。寒地型芝も緑色を保ちつつ、少しずつ淡い色へと移っていきます。

なお、12月に発生することの多い霜は寒地型芝の大敵です。葉に霜がついた状態で踏み込まれると大きなダメージを受けてしまうので、芝生の上を歩くのは霜が溶けてからにしてください。また、夜間の保温シートは寒地型芝の緑色を保つのに有効です。


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